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MEK/ERK経路を介したフアイア抽出物の肝芽腫細胞に対するアポトーシス誘導効果

MEK/ERK経路を介したフアイア抽出物の肝芽腫細胞に対するアポトーシス誘導効果

論文情報

発行年: 2020年
掲載ジャーナル: In Vivo
DOI: 10.21873/invivo.12051
試験対象(疾患): 肝芽腫
試験対象動物: 該当なし(ヒト肝芽腫細胞株を使用)

概要

本研究では、フアイア抽出物がヒト肝芽腫細胞株HepG2およびHuH-6の増殖を抑制し、MEK/ERKシグナル伝達経路を介してアポトーシスを誘導することが示されました。

要約

①問題提起
肝芽腫の新たな治療法の開発。

②必要性
肝芽腫は小児の肝臓悪性腫瘍であり、効果的な治療法が求められている。

③方法
フアイア抽出物の肝芽腫細胞株への影響を評価。

④結論
フアイア抽出物はMEK/ERK経路を介して肝芽腫細胞の増殖を抑制し、アポトーシスを誘導する。

⑤便益
フアイア抽出物は肝芽腫の補完的治療法として期待される。

解説

肝芽腫は小児における最も一般的な悪性肝腫瘍であり、特に5歳未満の子供に多く見られます。従来の治療法には手術や化学療法がありますが、新たな治療法の開発が求められています。フアイアは伝統的な中国医学で使用されてきたキノコで、その抽出物には抗腫瘍効果があるとされています。本研究では、フアイア抽出物がヒト肝芽腫細胞株HepG2およびHuH-6の増殖を抑制し、MEK/ERKシグナル伝達経路を介してアポトーシス(計画的細胞死)を誘導することが示されました。具体的には、フアイア抽出物の投与により、細胞周期のS期での停止が観察され、細胞周期関連タンパク質であるサイクリンD1およびD3の発現が増加しました。さらに、MEKおよびERKのリン酸化が抑制され、これがアポトーシスの誘導に寄与していると考えられます。これらの結果は、フアイア抽出物が肝芽腫の新たな補完的治療法として有望であることを示唆しています。

関連する試験画像

Figure 1
Figure 2
Figure 3
Figure 4

参照論文リンク

PubMed(要約):  
Europe PMC(全文・無料):  
In Vivo(全文・無料):  
PubMed Central(全文・無料):  

(こちらはOpen Accessのため、元文献が上記リンクより閲覧可能です)
※正確な論文の解釈をするためにも原文を読むことをお勧めいたします。

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