日本獣医フアイア研究会の取り組み
槐の古木に発生している「フアイア」と思われるキノコ
槐の木には数種類のキノコが生息します。その中でも老木に生えるキノコの一つに、学術名trametes robiniophila murr(和名:フアイア)というものがあります。現在、天然のものはほとんど見ることができなくなりましたが、中国では産官学の連携により、人工培養に成功し、この抽出エキスを抗がん新薬として悪性腫瘍の患者さんに処方しています。
がん治療でエビデンスを有する治療は、本邦では外科治療、薬物療法、そして放射線療法です。そこに着々と抗がんエビデンスを積み重ねるフアイアを補完的に使用することは理に適っています。現代のフアイアは菌糸体から製造しているのですべての工程が工場内で完結しています。このすばらしい薬剤が日本国民の健康に資することを願って、フアイアの正しい獣医学情報を正確に伝えることが、この日本獣医フアイア研究会の目的です。
ここでの正しい獣医学情報とは英文化された医学論文を示します。英文論文となっている動物実験や症例報告も大切な情報ですが、なにより大切な情報は実臨床での有効性です。つまり実際の患者さんに対する大規模臨床試験です。もっとも信頼性が高いのは偽薬をコントロール群に置いたダブルブラインドのランダム化臨床試験、次がランダム化して使用群と未使用群を設定した臨床研究です。そのような英文論文に従って、正しい獣医学情報を、正確に伝えるお手伝いをすることがこの研究会の目的です。
日本獣医フアイア研究会は、「日本フアイア研究会」と、情報・ネットワークなどで連携、共同研究を行なっていきます。