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フアイア多糖体はERα-36高発現トリプルネガティブ乳癌細胞の幹細胞様特性をERα-36シグナル経路の不活性化を介して抑制する

フアイア多糖体はERα-36高発現トリプルネガティブ乳癌細胞の幹細胞様特性をERα-36シグナル経路の不活性化を介して抑制する

論文情報

発行年: 2019年
掲載ジャーナル: International Journal of Biological Sciences
DOI: 10.7150/ijbs.27360
試験対象(疾患): トリプルネガティブ乳癌
試験対象動物: ヌードマウス

概要

フアイア多糖体(HP)は、ERα-36高発現のトリプルネガティブ乳癌細胞において、ERα-36シグナル経路の不活性化を通じて、幹細胞様特性を抑制することが示されました。

要約

①問題提起
リプルネガティブ乳癌(TNBC)の幹細胞様特性を抑制する新たな治療法の開発。

②必要性
TNBCは攻撃的で、標的療法が不足しており、新たな治療戦略が求められている。

③方法
フアイア多糖体(HP)を用いて、ERα-36高発現TNBC細胞の幹細胞様特性への影響を評価。

④結論
HPはERα-36シグナル経路の不活性化を通じて、TNBC細胞の幹細胞様特性を抑制した。

⑤便益
HPはTNBC患者に対する新たな治療法として期待される。

解説

トリプルネガティブ乳癌(TNBC)は、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、HER2が陰性の乳癌で、治療が難しいとされています。特に、ERα-36という受容体が高発現するTNBC細胞は、幹細胞のような性質を持ち、増殖や転移の原因となります。フアイアというキノコから抽出される多糖体(HP)は、伝統的な漢方薬として知られています。この研究では、HPがERα-36高発現のTNBC細胞に対して、ERα-36シグナル経路を不活性化することで、幹細胞様の特性を抑制することが示されました。具体的には、HPの投与により、細胞の自己複製能力や幹細胞関連遺伝子の発現が低下し、マウスモデルにおいても腫瘍の形成が抑制されました。これらの結果は、HPがTNBCの新たな治療法として有望であることを示唆しています。

関連する試験画像

Figure 1
Figure 2
Figure 3
Figure 4
Figure 5

参照論文リンク

PubMed(要約) 
Europe PMC(全文)
Ivyspring International Publisher(全文)

(こちらはOpen Accessのため、元文献が上記リンクより閲覧可能です)
※正確な論文の解釈をするためにも原文を読むことをお勧めいたします。

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