フアイア由来の免疫刺激性プロテオグリカンは、トール様受容体4を介してNF-κBおよびMAPKシグナル伝達を上方制御する
- access_time
フアイア由来の免疫刺激性プロテオグリカンは、トール様受容体4を介してNF-κBおよびMAPKシグナル伝達を上方制御する
論文情報
発行年: 2019年
掲載ジャーナル: Journal of Biological Chemistry
DOI: 10.1074/jbc.RA118.005477
試験対象(疾患): 該当なし(免疫応答の研究)
試験対象動物: 該当なし(マクロファージ細胞株を使用)
概要
本研究では、薬用キノコであるフアイア(Trametes robiniophila Murr.)から抽出されたプロテオグリカン(PG)が、マウスマクロファージ細胞株RAW264.7において、トール様受容体4(TLR4)を介してNF-κBおよびMAPKシグナル伝達経路を活性化し、炎症性サイトカインの産生を促進することが示されました。これにより、PGが免疫応答の調節に寄与する可能性が示唆されました。
要約
①問題提起
フアイア由来プロテオグリカンの免疫調節作用の解明。
②必要性
免疫系の調節メカニズムを理解し、新たな治療法の開発に貢献するため。
③方法
マクロファージ細胞にPGを投与し、シグナル伝達経路とサイトカイン産生を評価。
④結論
PGはTLR4を介してNF-κBおよびMAPK経路を活性化し、炎症性サイトカインの産生を促進。
⑤便益
PGは免疫応答の調節に有用であり、免疫関連疾患の治療法開発に寄与する可能性。
解説
フアイアは、伝統的な漢方薬として使用されてきたキノコで、その抽出物には免疫系を刺激する効果があるとされています。本研究では、フアイアから抽出されたプロテオグリカン(PG)が、どのように免疫応答を調節するかを調べました。マウスマクロファージ細胞株RAW264.7を用いた実験で、PGがトール様受容体4(TLR4)を介してNF-κBおよびMAPKシグナル伝達経路を活性化し、炎症性サイトカインの産生を促進することが明らかになりました。これらの結果は、PGが免疫系の活性化に寄与し、免疫関連疾患の新たな治療法の開発に役立つ可能性を示唆しています。
関連する試験画像
Figure 1
Figure 2
Figure 3
Figure 4
Figure 5
Figure 6
Figure 7
Figure 8
Figure 9
参照論文リンク
PubMed(要約)
JBC(全文)
PubMedCentral(全文)
(こちらはOpen Accessのため、元文献が上記リンクより閲覧可能です)
※正確な論文の解釈をするためにも原文を読むことをお勧めいたします。