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フアイア多糖体(HP-1)はccRCCの進行を抑制し、EMTの抑制を通じてスニチニブの治療効果を高める

フアイア多糖体(HP-1)はccRCCの進行を抑制し、EMTの抑制を通じてスニチニブの治療効果を高める

論文情報

発行年: 2019年
掲載ジャーナル: Carbohydrate Polymers
DOI: 10.1016/j.carbpol.2019.115109
試験対象(疾患): 透明細胞型腎細胞癌(ccRCC)
試験対象動物: ヌードマウス

概要

本研究では、フアイア多糖体(HP-1)が透明細胞型腎細胞癌(ccRCC)の進行を抑制し、上皮間葉転換(EMT)の抑制を通じてスニチニブの治療効果を高めることが示されました。

要約

①問題提起
ccRCCの進行を抑制し、スニチニブの効果を増強する新たな治療法の開発。

②必要性
ccRCCは治療が難しく、スニチニブの効果を高める方法が求められている。

③方法
フアイア多糖体(HP-1)の単独およびスニチニブとの併用効果を、ccRCC細胞とマウスモデルで評価。

④結論
HP-1はEMTを抑制し、ccRCCの進行を抑え、スニチニブの治療効果を増強した。

⑤便益
HP-1はccRCC患者に対する新たな補助療法として期待される。

解説

透明細胞型腎細胞癌(ccRCC)は、腎臓に発生する悪性腫瘍で、進行が早く治療が難しいとされています。スニチニブはccRCCの治療薬として使用されていますが、効果が限定的であることが課題です。本研究では、フアイアというキノコから抽出される多糖体(HP-1)が、ccRCCの進行を抑制し、スニチニブの効果を高める可能性が検討されました。実験の結果、HP-1はccRCC細胞の上皮間葉転換(EMT)を抑制し、細胞の移動や浸潤能力を低下させることが確認されました。さらに、HP-1とスニチニブを併用することで、マウスモデルにおける腫瘍の成長がより効果的に抑制されました。これらの結果は、HP-1がccRCCの新たな補助療法として有望であり、スニチニブとの併用により治療効果を高める可能性を示唆しています。

関連する試験画像

参照論文リンク

PubMed(要約)
Europe PMC(全文)
Elsevier(全文・有料)

※正確な論文の解釈をするためにも原文を読むことをお勧めいたします

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